製本・折加工相談センター日記

製本・折加工相談センター長が紙の加工についてとことんお話しします。

自社商品 toreruno(トレルノ)開発記録 3.torerunoノートのこだわりポイント

さて、前回ざっくりとノートの製本方法についてお話させていただきましたが

今回は細かいこだわりポイント編!

 

 

1冊の本の形になったtorerunoノートは次に本の背中部分に寒冷紗(かんれいしゃ)を手作業で貼っていきます。

製本会社によっては機械で貼るところもありますが、私たちは1冊ずつ手で丁寧に貼っていきます。

 

ちなみに寒冷紗とは、ポリエチレンなどの化学繊維、麻や綿などの荒く織り込んだ布のことで、夏の高温や強い日差しを防ぐ役割のほか、防寒や防風、防虫の目的でガーデニングや農業用皮膜資材、ほかにも建築現場の塗装の下地などに広く使われています。

 

製本分野では主に上製本を作成する際などに補強の為に背に貼ることが多く、あまり目にすることは少ないかもしれませんが、近年はtorerunoノートのように寒冷紗が剥き出しで貼ってあるノートもありますね。

弊社では上述のように寒冷紗を貼る機械が無いため、1冊1冊手作業で貼っています。

 

 

 

そのあと天地(上下)と小口(背と反対側)断裁し、仕上げを行ってから角丸作業をします。これは普段の持ち運びなどで、ノートを鞄やバッグに入れる際に、ノートの角が傷むのを防ぐため。

 

角丸加工の丸さは下敷きやマウスパッドのように大きいものから、カードに使われる小さいものまでありますが、この『toreruno』ノートには半径5mmの少々小さめの角丸。

実用性はもちろん、この丸みがこのノートを持つ人の優しさや柔らかさを表現してくれていると感じています。

角丸機

半径5㎜の角丸

 

これでtorerunoノートは完成!

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

ブログは引き続きちょこちょこ更新していきたいと思っておりますので

今後とも引き続きどうぞよろしくお願い致します!